君と小鳥と自転車と

ピンクのコザクラインコ、持たない生活、ときどき自転車

初めて止まられた

我が駆逐艦(インコさん)がついにケージデビューしたという入電を受け、提督は工廠(ペットショップ)へ急行。

隠し撮り

確かに、ケージにいた……!

そして固形燃料(ペレット)を旺盛に啄んでいた。

感動である。

生後三ヶ月にならんとするにも関わらず、挿し餌をねだり続け、プラスチックケースに安住し、温室育ちだった彼(性別不明)がまるで一鳥前(いっちょまえ)の小鳥のように籠の中で動き回っている。

 

毎週覗きに来ては長時間眺め続ける変人(後の同居人になるわけだが彼はそんなことをまだ知らない)が怖いのか、なかなか奥から寄って来てはくれないが、目の前で補給(食事)をしたり、演習(運動)をしたり、何とも可愛らしい。

夢中になって眺めていると、職人(ペットショップ店員殿)が様子を説明してくれた。

さらに、ケージから出してくれた。

そして、提督の指に乗せてくれた……!

 

予約の日以来初めての接触で、感動のあまり喉が詰まる(誇張表現)。

申し添えれば、小鳥を指に乗せたのも初めてだ。

その昔、浅草寺で大量の鳩が頭と肩と腕にむらがったという想い出はあるが、指は初めてである。

小鳥は十秒ほど提督の指に止まっていたが、手首のほうへ移動し、もう片方の手指を腹に添えるとそちらに移動し、それから職人(ペットショップ店員殿)を振り返って彼のほうへ飛んで行ってしまった。

職人がケージへそのまま手を入れると、戻りたくなさそうな素振りを見せ、これまた可愛らしいことこの上ない。

萌えとはこのことか、である。

 

その後、あんまりぼんやりして帰宅したため、何度か電車を降り損ねたが後悔はしていない。