君と小鳥と自転車と

ピンクのコザクラインコ、持たない生活、ときどき自転車

小鳥がやって来るまで

小鳥をお迎えしよう。

 

I moved.

 

停滞

これまで十年ばかり、数年に一度の割合で『小鳥を飼いたい』という衝動に見舞われていた。

ビギナー向けの書籍を買ってみたり、ショップに足を運んでみたり。

だがいずれもお迎えには至らず、何だかんだと諦めてきた。

 

理由は主に三つ。

 * 部屋が狭すぎる

 * モノが多すぎる

 * 仕事が忙しすぎる

 

転機

ところがだ。

春に久しぶりの引っ越しをした。

七年近く棲んだ都内を離れ、片田舎へ転居。便利で人気の街だったし、近距離通勤を手放すのは痛かったが、狭苦しい街並みに飽きていた。仕事に疲れてもいた。

空の広いのどかなところに棲みたい……というわけで、自分よりも年寄りのおんぼろマンションに棲み始めてみるとこれが快適なことこの上ない。

コンパクトだが充分な空間があり、周辺は緑が多く空が広い。ベランダから海も見える。時折、汽笛も聞える。

通勤はきつくなったが、却ってまともな生活への意欲が湧き、なぜか断捨離に目覚めた。

衣服や書籍を数百単位で捨て、家具を捨て、徐々にモノが減ってくる。部屋が片付く。ますます生活が愉しくなる。

 

そして

そこでふと、思い出したように再燃したものが。

 

『小鳥を飼いたい』