君と小鳥と自転車と

ピンクのコザクラインコ、持たない生活、ときどき自転車

お迎え三日め

まだ飼い主のほうが慣れておらず翻弄されている。

 

朝。通常の平日よりは遅く起き、身支度をしてからケージに掛けていた毛布をはずす。

バードベッドでじっとしている。

僕眠いです

声をかけても動かないので、ケージ内を掃除。手を突っ込んでがさごそと新聞紙onフンきり網スタイルにしても全く出てこない。

もしかしたら、うまく飛べないのでベッドから出られないのではないかと思い、手をだしてみたが出てこない。

ケージの入口を開け放し、観察。

まだ室内が寒いのかもしれない。

それにしても空腹なはずなのだが……。

そして、盛んに自分の爪を噛む。ただの手入れならいいが、まさかイライラしているのかと思うとつらい。癖になると困るのだが手を出すことにする。

それでも出てこない……。

なにか病気で具合が悪いのだったらどうしようと思うと胃が痛い。

放っておくと、ベッドの中で寝てしまった。

もう八時にもなろうとしている。起きないのだろうか……具合が悪いのだろうか……困った。つらい。つらい……。

だが、布団から出たくないのは人間も同じだなと思って気を取り直す。自分だって腹が減らなければずっとでも寝ていたかったりするのだし。

ケージを閉めていろいろと用事をこなす。長い休みをずっと取っていないので、この年末年始でやりたいことが多すぎるのだ。

ふと見ると、起きていた。

動き回っている。

掃除の際にエサ入れを出してあるので補給はできない。

網に張り付いて近寄って来るのでケージを開けてみると、出て来た……!

提督の手から腕を駆け上り、肩にいる。

いつまででも肩にいる。

耳の下に頭があるのですりすりしてやると眼を細める。

手が冷たいからか手が嫌いなのか、指に乗せても駆け上がってくる。

肩から降りない……。

この間、ケージに固形燃料(ペレット)をセットしておく。動き回っても肩から降りない。

粟穂には興味がないようで、差し出しても食べない。

おなかがすかないのかと訊くとピヨっと鳴く。イエスなのかノーなのかどっちだ。

三十分以上経ってもその状態なので、仕方なく手で戻した。抵抗された。

嫌われるかなと思うとつらい。つらい……。

ケージに戻るとばりばりと食事を始め、その後ベッドに入って毛繕いをしていた。

ただし、拗ねたのか昨日とは違ってしっぽを向けている。

つらい……。

 

午後にももう一度出してみる。

やはり耳の下から首の後ろあたりでじっとしている。話しかけると時々ぴよ、と鳴く。

歩き回っても肩の上。パソコンしてても肩の上。遊ぶ素振りもなく、体重計にも乗ってくれない。

……そこに居たがるのは嬉しいが困る。

室温が下がっていくのでファンヒーターをつけた。16℃ほどまで下がったのだが寒くないのだろうか……。

一時間も経ってしまったので仕方なく保定して戻す。戻した途端ばりばりと補給をはじめる。やっぱり腹が減っていたんじゃないか。なのに何故戻らない……。

かなり食べた後、ベッドにとびこんでぎょりぎょり。相変わらずあっちを向いている。つらい……。

このぎょりぎょりが結構な音量で出るのだなぁと飼ってみて初めて知る。

 

ちなみに、外に出していた間、床や机にはうんにょをされたが、服は無事だった。これはたぶんたまたまだが。

バードベッドでは、明確に尻を外に出してうんにょをしている。中を汚さないのはおりこうさんである。親ばかである。

 

体重測定だけは大人しくやって欲しいのだが……どうしたらいいのかわからない。